ホームページ制作の流れと納品までのスケジュール
ドアログ編集部
※ディレクターチーム監修
会社をアピールするために欠かせないホームページ。ホームページを制作するためにはさまざまな工程を踏む必要があります。また「ホームページを制作したのは良いけれど、一向に訪問者が増えない」といった問題点にもしっかり対応する必要があります。
今回はそんなホームページを公開するまでの流れについて解説しています。制作にかかる期間や費用、さらに管理・運営に費やす時間などこれからホームページ制作を検討している方に役立つ情報を発信していますので、ぜひ参考にしてみてください。
ホームページ制作の流れと期間
ひと口にホームページ制作と言っても目的や規模は多種多様です。ここでは一般的なホームページ制作について依頼から納品までの流れと期間を解説します。
※期間はサイト規模によって異なりますのであくまで一例です
見積もり・発注
基本的にホームページ制作は「見積もり」「発注」「制作」の大きく3つのフェーズに分けられます。これらをさらに細かく分類すると、ヒアリング・調査/分析・提案・受注/契約・システム設計/開発・更新/運用など多岐に渡ります。
まず見積もり・発注では文字どおり制作会社へ見積もりを依頼したり、面談やヒアリングをしたりなどを行います。実際発注するまでにかかる期間は2~3週間程度。その間、依頼準備・面談・見積もり・提案などが凝縮されています。この部分をきちんと行わないと、制作で失敗してしまう可能性がありますので依頼内容をきちんとまとめ制作会社に提供するようにしましょう。
・見積もり依頼の準備
大体1~2週間程度かかります。このとき希望のホームページやリニューアルする理由、どのくらいの予算で制作してもらいたいのかを考えます。いわゆるホームページを制作するにあたり“必要な条件”になります。準備で見積もりや提案の質も変わってきますからじっくり時間をかけて決めることをおすすめします。2週間たっぷり使っても問題ないでしょう。
・ヒアリング
次にヒアリングです。ここでも1~2週間程度の時間を費やします。依頼した会社の数によって変わってきますが、1回あたり1~1時間程度の実働時間がかかると考えておくと良いでしょう。いろんな会社に依頼するのも良いですが、多すぎると大変なので3社くらいでも十分です。またヒアリングの際に制作会社の特徴や担当者との相性などを確認しておくと進めやすくなります。
・見積もりと提案
見積りと提案を受けたら、発注する会社を決定します。つい価格で選んでしまいがちですが、ホームページ制作は実績だけでなく担当者のやる気も成果につながります。ですから総合的に見て判断するようにしましょう。ちなみにかかる時間は1~2週間程度。1回あたりの実働時間については1時間程度になります。
以上が制作までの流れです。制作会社によっては3週間以上かかる場合もありますのであくまで“およその所要時間”ですが、時間がかかっても丁寧に見積もり・発注することをおすすめします。
制作会社の選び方は以下の通りです。
◎担当者との相性
◎どの分野を得意とするのか
◎実績
◎見積書と提案書の確認
制作
発注する会社が決まったら、いよいよ制作に入ります。ここでは制作から公開されるまでの期間になり、かかる期間は1.5ヶ月~2ヶ月程度。2ヶ月でサイト設計~デザイン~開発~テスト~公開を行います。制作会社からの依頼にひとつひとつ丁寧に対応し、しっかりサイトマップとデザインを確認することがポイントになります。また制作会社によっては定例ミーティングが行われるところもあります。
一般的な制作の流れは以下のとおりです。
・サイトマップの確認
・デザイン案
・開発
・ホームページの最終チェック
これらについて詳しくご説明します。
・サイトマップの確認
2週間~1ヶ月程度かかります。実働時間は2~3日。サイトマップとはホームページ全体を指し、できるだけ早めに確認することがポイントになります。またこのとき、機能要件も確認しておきましょう。たとえば求めているホームページ像や顧客の集客方法、必要な機能などが挙げられます。あとでやり直しになるとその時間がロスになってしまいますので、サイト設計の時点できちんと決めるようにしましょう。
・デザイン案
いよいよデザイン案です。サイト設計で決定した要件に沿って制作していきます。大体2週間~1ヶ月費やし、実働時間は1~2日程度。
・開発
デザインが終わったページから開発がスタートします。発注側は特に作業を行う必要はありませんが、制作会社からの質問に丁寧に対応できるようにしておくと安心です。たとえば“お問い合わせの電話番号”や“ホームページ用の原稿提出”などが挙げられます。これらを2週間~1ヶ月かけて行います。特にドメインとサーバー情報は必要ですので事前に準備しておきましょう。
・ホームページの最終チェック
ホームページが公開される前に一旦テスト・チェックが入ります。顧客が安心してホームページを閲覧できるように誤字・脱字の確認をしたり、正しい情報が掲載されているか内容をチェックしたり、近年ではスマホサイトを表記しているホームページも増えているので、表記したときに崩れていないかなども確認することになります。要するに欠陥の有無について確認するのがホームページの最終チェックです。
ホームページ制作における納品物や納品方法
ホームページ制作において「納品物」とは何なのでしょうか。どんなものを納品するのかきちんと理解しておかないとホームページを制作するうえで手こずってしまいます。ここではホームページ制作の納品物と納品方法について解説します。
納品物とは
結論から申し上げますと、ホームページの制作データファイルになります。ホームページを制作するうえで見積もりや提案、発注などさまざまな構成がありましたが、これらのファイルを一式にまとめたものを「納品物」と言います。もう少し詳しく説明するとHTMLファイルをはじめホームページを制作するときに使用するデータファイルすべてを指します。ただ写真やマーケティング用の資料は含みませんので気をつけてください。
納品方法について
次に納品方法です。ひと口に納品物と言ってもHTMLファイル以外にもさまざまですから、当然納品方法も変わってきます。簡単に説明すると「ファイル納品」「FTPツールでの納品」などがあります。最近ではWordPressを使った案件もありますのでそれぞれの納品方法についてきちんと理解しておきましょう。
・ファイル納品/FTPツールでの納品
ファイル納品は一番分かりやすいかもしれません。サーバーを通さなくても手軽に納品できるので初心者の方でも扱いやすいでしょう。一般的にzip形式で圧縮して納品することが多いと思いますが、ギガファイル便にアップロードしてURLを共有する方法もあります。手軽に納品できる一方で修正があったときに再び圧縮して再納品しなければいけないので少々面倒です。
FTPツールでの納品はzip形式とは違いサーバーを使って納品します。FTPツールとは(File Transfer Protocol)のことで、自身でアップロードしサイトに反映するまでが納品になりますのである程度の知識が求められます。またFTPツールにもいろんな種類がありますので扱いやすいものを選ぶとスムーズにアップロードできるでしょう。
1.FTP情報を受け取る。
2.ツールに情報を入力し、サーバーに接続する。
3.指定の場所にファイルをアップロードする。
やり方を覚えれば誰でも簡単に利用できます。ちなみにFTP情報とは「ホスト名」「ユーザー名」「パスワード」を指し、クライアントから提供してもらえます。FTPツールを使っての納品で気をつけなければいけないのは他のファイルを誤って削除してしまうケースです。ファイルを削除するとホームページが正常に機能しなくなりますので、お客さまのファイルを消さないように注意してください。
また近年増えているWordPress案件ですが、先方がWordPressを用意しているのとしていないのとでは方法が大きく異なります。まず前者の場合、WordPressを作成し「local by flywheel」または「MAMP」からテーマファイルやデータベースを移行させます。あとは管理画面から編集するだけで良いので、WordPressを作成した後は簡単に納品することができます。ただ先方がWordPressを用意してくれていない場合は少々難易度が高くなります。管理画面を開いてWordPressのデータベースを作成したら、FTPツールなどを使ってファイルを配置していきます。あとは先ほどと同じ方法で反映していきますが、管理画面に入るためのIDとパスワードは管理会社によって異なります。
他にも「Gifで納品する」方法もありますが、他の納品方法と比べかなり難易度が高いため初心者には少々扱うのが難しいでしょう。基本的には「ファイル納品」や「FTPツールでの納品」が主流になります。近年はWordPressも増えてきていますので覚えておくと役に立ちます。
ホームページ公開後の管理・運営も必要
ホームページは制作だけでは終わりません。その後の管理や運営も必要になります。ここではどのように進めていくべきか解説します。
重要なのは管理と運営?
ホームページを維持するためには管理と運営が重要になります。制作はあくまで制作。その後どのように管理し運営していくかで集客も変わってきます。どんなに魅力的なホームページを制作しても、きちんと管理・運営できなければ廃れてしまいます。そんなことのないように継続して管理・運営していく必要があります。
またホームページはリニューアルも欠かせません。最新情報は随時更新し、常に動いている状態にします。「時間がなくてなかなか更新できない」という方や「Webに詳しい人がいなくて定期的な運用ができない」という方は、運用代行サービスを利用するのも良いでしょう。運用代行については後述しますが、ホームページは制作後が肝心になることをしっかり念頭に置いて進めていってください。
管理にかかる費用相場
制作したホームページは無料で管理・運営できるわけではありません。管理をするにも運営するにも費用が発生します。使用したサーバーやドメインを維持できなければホームページは閲覧できません。無料で利用できるホームページもありますが、会社が制作するホームページは基本的に有料です。月額料金を支払うことで毎日閲覧できるようになっているので、もちろん管理費や運用費を支払わなければホームページは表示されませんし、セキュリティ対策も欠かせません。さらにホームページから集客を得るためにはSEO対策も必要になるでしょう。
このようにホームページは制作よりも制作後のほうが費用がかかってきます。きちんと管理・運営ができなければホームページは維持できませんので注意してください。以下にてどんな費用がかかるのか解説します。
・サーバー費用/ドメイン費用
ホームページ制作で使用するサーバーにかかる費用です。大手企業であれば自社サーバーを用いる場合もありますが、それ以外の企業はレンタルサーバーを利用することがほとんどでしょう。レンタルサーバーは文字通り借りているサーバーなので毎月費用がかかります。サーバーによって差はありますが、相場は大体数百円~3,000円程度。料金プランを用意しているところもありますので自社に合ったサーバーを選ぶようにしましょう。近年は格安のレンタルサーバーも増えてきています。
ドメイン費用もそれほど大きな金額ではありません。大体数百円~500円程度で利用できます。ドメインとはホームページやメールアドレスの語尾に付いているもので「.jp」「.com」などが挙げられます。公式のホームページは独自のドメインを使用することでオリジナルであることを証明できます。
・データの暗号化
いわゆる「SSL化」というものです。データを暗号化することでセキュリティ対策につながります。近年では当たり前のように使われていますが、レンタルサーバーによっては無料で提供しているところもあります。一般的には、~5,000円程度。SSL化していることで訪問者に安心感を与えるので導入しておいたほうがメリットになるでしょう。
・更新にかかる費用
ホームページは制作後も最新版にアップデートする必要があります。古い情報のままでは閲覧者も減りますし、集客にもつながらなくなるからです。また信頼できるホームページは随時更新されています。そしてこの「サイト更新」にも費用が掛かります。相場は10,000円~20,000程度。利用する会社によって変動します。
運営にかかる費用相場
マーケティングでは運営にも力を入れる必要があります。ホームページを維持するための管理費も必要ですが、そこから集客につなげるためには運営にもしっかり投資するようにしましょう。どのようなことをすれば効果的なのかと言うと、ずばり「SEO対策」です。他にも「CMSの更新」や「メンテナンス」なども行うと効果的です。
かかる費用は「更新費用」「CMS更新費用」「メンテナンス費用」「アクセス解析費用」など。更新費用とはコンテンツの更新にかかる費用のことで、たとえば実績やブログ、コラムなどを指します。これらを随時更新することで集客につながります。訪問者は常に最新の情報を求めていますからそれにきちんと対応できればマーケティングにも役立つでしょう。ただし具体的な費用相場はありません。CMSとは初心者でもホームページ野更新ができるシステムのことで近年主流になってきているWordPressもCMSの一種になります。費用は管理費に含まれているケースが多いので特に相場はありません。メンテナンス費用は文字通りメンテナンスにかかる費用のことを言います。こちらもCMS同様、管理費に含まれているので費用相場はないでしょう。
アクセス解析では訪問者のルートを知ることができます。たとえばどの検索エンジンを使って訪問したのか、どのページの閲覧数が多いのかなどを確認します。有料のアクセス解析であれば月額費用がかかりますが、無料で利用できるものもあります。一般的にはGoogle AnalyticsやGoogle Search Consoleが使われています。
>Google Analytics
無償版と有償版があります。簡単なアクセス解析であれば無償版でも良いですが、使えない機能も多いので企業の方は有償版をおすすめします。データ更新もSLAで4時間保証してくれますし、非サンプリングレポートや元データへのアクセスなどすべての機能を使用できます。
>Google Search Console
アナリティクスとは違いサイトに来る前の検索結果を解析することができます。より具体的な検索キーワードが知れるのでSEO対策にもなりますし、ホームページ上で抱えている問題点にも気づくことが可能です。
・SEO対策費用
マーケティングで欠かせないのがSEO対策です。ひと口にSEO対策と言ってもコンテンツ・内部・コンサルティングなどさまざまですが、各々月額にかかる費用相場は異なります。たとえばコンテンツSEOなら30~40万円程度。なかには数百万円する場合もあり、どの方法で対策するかによって大きく変動するでしょう。
他にも広告費や人件費、トラブルの監視にかかる費用など管理費よりもはるかに多くの費用がかかってきます。広告費はどの層をターゲットにするのかによって変動するため費用相場はありません。
管理・運営の費用を抑えるためには
ホームページ制作には、制作だけでなく制作後の管理や運営にも膨大な費用がかかることが分かりました。ではそんな管理・運営にかかる費用を抑えるためにはどうしたら良いのでしょうか。
おすすめは「スポット依頼」「制作と管理の依頼を統一する」「内訳を確認する」などが挙げられます。まずスポット依頼は更新頻度がそれほど多くないホームページに活用できます。毎日多くの訪問者がいる企業でない限り膨大な写真や動画を更新する必要はありません。そんなときは定額プランよりスポット依頼のほうが効果的でしょう。次に政策と管理の依頼を統一する方法です。同じ会社に依頼することでお得なサービスが付いてくるところもありますし、別々に依頼することでかかる別途初期費用も不要になります。最後に内訳の確認ですが、すべて制作会社に任せてしまうのではなくきちんと内訳を確認し納得したうえで契約するようにしましょう。
運用代行の主な料金プラン
運用代行を利用する場合、主な料金プランについて知っておくと安心です。会社によっていろんなプランがありますから比較しながら選ぶと費用を抑えることができます。
・~3万円のプラン
必要最小限の管理・運営を行ってくれるプランで費用相場も安いのが特徴です。最低限の管理・運営とはサーバーやドメインなどが挙げられます。SSL管理を含んだ会社もあります。自社にWeb知識のある従業員が在籍しているのであればこのプランでも問題ありませんが、初心者の場合テキスト修正は自社で行わなければいけないので大変です。基本的にはおすすめできないプランになります。
・~5万円のプラン
簡単なコンテンツ修正のみ対応してくれるプランです。もちろんサーバーやドメインの管理も行ってくれるので安心。ただ制限がかけられているところが多いので、追加料金が発生してしまいます。また修正回数によって料金も変動します。
・~10万円のプラン
毎月の更新頻度が多い場合やアクセスレポートなども依頼したい場合はこのプランがおすすめです。相場で言うと7~10万円程度。制作会社によって変動するので事前に確認しておきましょう。
・10万円以上のプラン
しっかり管理・運営してもらいたい場合は10万円以上のプランが安心です。またマーケティングを重視している方にも適しています。集客はもちろんのこと集客につながるための運営にも対応してくれるので助かります。より専門的な会社に依頼すると20万円以上かかる場合もあります。
どのプランがベストというものはありません。最低限の運用管理だけで十分なら安いプラン料金でも良いですし、ホームページで集客を増やしたいのであれば20万円以上支払う必要があります。どのような流れで進めていくべきか制作の時点でしっかり考え、プランを検討すると良いでしょう。
ホームページ制作会社の選び方と注意点
ホームページ制作を業者に依頼する場合は、ホームページ制作のみを依頼するのか、その後の管理や運営も依頼するのかで、選ぶべきホームページ制作会社を変える必要があります。
ホームページ制作会社の選び方や選ぶ際の注意点を知りたい方はこちらの記事をご覧ください。
ホームページは制作だけでなく管理・運営も大切
ホームページ制作の流れについて解説しましたが、ホームページは制作だけにお金と時間をかけるのではなくその後の管理や運営にも労力を注ぐ必要があることがわかりました。むしろ制作よりも重視すべき点かもしれません。もちろん制作をきちんと行うことで賢い管理・運営につなげることができますから、制作からホームページが公開されるまで手を抜かずに丁寧に対応していくようにしましょう。
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